■ 工 具 箱 ■  (1) 切る・削る−3

●ヤスリ類●
ヤスリにいはいろいろな種類がありますが、プラスチックモデル工作用としては、もっぱらの対象物がプラスチックという柔らかいものなので、安価な3本セットなどの、そう高価なものでなくても十分間に合います。フライト・ポジション モデルでは真鍮類の金属も扱いますが、これも比較的柔らかい金属なので、安価なものでも問題ないようです。
ノーマルな金工用(小型のタイプ)とプラスチックモデル用の超小型の平ヤスリ。

■棒ヤスリ
上から、黒い柄は「丸・半丸・平」3本セットのもの。オレンジの柄は半丸。赤い柄は平ヤスリ(模型屋さんでお馴染みのもので、大変使い易い)。白い柄はダイヤモンドヤスリ(こちらはプラスチックモデル用としては不適です。)。
■粗削り木工用ヤスリ
上写真左端の三角状のものは粗削り用のヤスリ。ホルダーと一体で販売されているものの、スペアパーツのヤスリ面だけを購入。
右写真は、丈夫なグリップが付いていて使い易いものです。木工用ですが、プラスチックをガリガリ削るときには結構作業がはかどります。ヤスリ面はスペアが別売されています。

左写真の下4本が、極細と極薄の棒ヤスリ(上段の赤い柄のものは通常の模型用で比較のため)。光ファイバーを通す穴を整形したりするのに便利。棒ヤスリの方はなにしろ細いので、ちょっとした力の入れ加減で2本とも折ってしまいました。なくても不便はないという程度のものですが、また補充しておきたいと考えているところ。 右写真は極細と極薄のヤスリの厚さ(太さ)の比較。上が極細丸形(実測:0.7〜0.85mmφ程)、中が極薄細平形(実測:幅-4.1mm、厚さ-0.4〜0.2mm程)で下は比較用のふつうの模型用(実測:幅-8mm、厚さ-1mm程)のものです

  ■目立てヤスリ
ノコギリの目立てに使うヤスリで菱形の断面をしています。鋭角の部分を利用して、アルミなどの切断に使っています。

●自作のサンドペーパー用ホルダー●
サンドペーパーは、硬度の高い石などを細かく砕いて粒子状にして紙や布に付着させたものですが、特に耐水ペーパーと呼ばれるものは、水を付けて使用するために、ヤスリ体の粒子を耐水性の接着剤で固定したものです。水を付けるため、研磨時の発熱が少なく、ヤスリ面に研磨カスがつまりにくい長所があり、プラモデル作りには必須アイテムです。なお、耐水ペーパーには防水紙と布を台紙としたものがあり、紙製はコシがありますが、布製は柔軟性に富んでいます。目の種類は#100台〜#2000位まで揃っているようです。(「#」記号は、数字の頭につけて「番」を表し、ヤスリ面の目の粗さを示すもの)
サンドペーパーは、ハサミやカッターで必要な大きさに切って使いますが、紙状のままでは使いにくいときもあり、使用するところに合わせてホルダーを作ると、作業性がとても良くなります。パッケージの緩衝材やアイスの平たい棒など、身近なか材料で容易に作ることが出来ますから、試してみて下さい。
  ●サンディング・ブロック
スポンジを利用した簡単なサンディング・ブロックです。適当な大きさに切った硬めのスポンジのブロックに、耐水ペーパーを両面テープで固定したもの。
スポンジの適度な弾力で、広い面積の平面や曲面のサンディングが効率よく行えます。市販品もありますが、自作は、目的に合わせて、形状や大きさ、番数を自由にできます。番数が異なるものを数種類用意しておくと便利です。

●柄付きホルダー
小さな箇所をスポットでサンディングするためのホルダー。真鍮パイプなどの軸に真鍮板をハンダ付けしたもので、平面部分に、耐水ペーパーを両面テープで貼って使います。
左は、軸が傾斜して取り付けられているため、サンディングしている部分がよく見え、力がヤスリ面にダイレクトに伝わります。場所に応じて大きさを使い分けます。
下は、黄銅線の両端に真鍮板を付けたもの。軸の持つ位置によってヤスリ面への力の伝わりを調節できます。ヤスリを保持する面は中心部を二重にして少しコシを強くしています。

●スクレイパーとけがき●
スクレイパー 歯科医院などで見かけるタイプ(ただし値段が極端に安いので、はじきものか形状だけがにている?)。ステンレス製で先端が鉤(フック)状になっていて、とても強靱です。もっぱらエポキシパテの整形などに使用しています。左2本は、側面が(鈍いですが)刃状になっているので、削りにも利用できます。〈また歯石とりなどで見かけるので、歯をシーシーやるのにはなかなかいいです。〉
 

■けがき

上は、ステンレスのニードルポイントで、とても丈夫なものです。
左は、プラモデル用として市販されているけがきで、プラ板の切り出しや、スジ彫りの修正などに利用できます。
アクリル板などの切断用として、もっと大きなものが市販されています。