■工作室(製作16)■  (1)エンジン部の工作

三菱九六式4号
艦上戦闘機

ニチモ 1/72


今はなくなった「ニチモ」のキットで、かなり古いものですが、スプリットフラップに若干ガタがあるほかは、ほとんど手を加えなくても、各パーツはぴっちりと組上がります。パイロット人形も付いていました。

●エンジン部の工作●

■エンジン部の構成
プロペラからの軸をエンジンに挿入し、ストッパーで固定する、空転タイプです。エンジンは前後2パーツに分かれて厚みを出しています。
空冷エンジンで、正面の面積は大きいのですが、奥行スペースがないため、4ミリΦのモーターを使用しました。また、低馬力のエンジンから効率よく推力を得るための、グライダーの翼のようなアスペクト比の大きいプロペラで、とくに付け根が細長く、工作の途中で折れてしまいそうです。

■プロペラ軸の取付け
元の軸はハブ部分より1ミリちょっと残して切り取り、1ミリΦのアルミパイブに取り替えます(エポキシパテで固定)。軸穴の穿孔に際して、プロペラの付け根が細すぎて、少し力を加えると折れてしまいそうで、仕方なく、粘土上に保持して、ピンバイスの重さを利用して静かに開けはじめました。途中1翅が折れてしまい、結局いつも通り手で持ってぐりぐりとやってしまいました。当然ほかも折れる寸前でした。プロペラを回すことが目的ですから、スケール感が損なわれることには目をつぶり、プロペラの付け根に0.4oの黄銅線をエポシキ接着剤で固定し補強しました。

■モーターマウントの取付け
ストローのモーターマウント方式です。エンジン前後の部品を接着した後の厚さが、ほぼジョイントの長さ程度なので、直接、エンジン背面にマウントを固定しました。ダミーモーターと粘土を使ってモーターマウントがエンジンのセンターにくるように調節し、瞬間接着剤で固定し、エポキシ接着剤で周囲を補強しました。ストローは、最初、多少長めにしておくとセンターをとりやすいようです。
■プロペラジョイントの長さ調節
プロペラジョイントの長さは、プロペラ側2o強、モーター側はモーター軸長に合わせます。ジョイントとモーターのギャップ(隙間)は、約1o強ほどとります(上写真よりもう少し広めがよい)。

■モーターの取付け
モーターマウントを取り付けたエンジンとカウリングの内側を塗装し、カウリングにエンジンを接着します。
エンジンの背面からプロペラジョインの出る穴を3ミリΦぐらいまで拡大します。次にモーターをジョイントの先端がエンジンのプロペラ軸穴の先端とほぼ同じ位置になるように挿入します。モーターの尾部が全長の1/3程度マウントから露出する位置の見当をつけ、ダミーモーターと支えにして、カッターでモーターマウントの長さを調節します。
モーターを挿入し、プロペラを取り付けて、回転を確認します。プロペラジョイントが軸穴に触れないようにセンターをとりながら、瞬間接着剤を流し込んで固定します。このとき、モーター軸のほうに流れないように瞬間接着剤の量に注意します。