■工作室(製作29)■  (3)翼の取付けから完成まで

■尾翼の取り付け
水平尾翼の両端に垂直尾翼がある双垂直尾翼の飛行機で、モデルとしても水平尾翼の付け根にかかる負荷が大きすぎるため、水平尾翼内に1.2ミリ径の黄銅線を通して胴体内に導き、瞬間接着剤とエポキシパテでしっかりと固定しました。左写真はエレベーター(昇降舵)を取付ける前のものです。水平尾翼と垂直尾翼の結合にも、同じ径のピンを打ち込んで補強しています。

■主翼の組立て
カンザシ部からリード線を導き出して主翼上下パーツを接着し、周囲の接合面を整形してから、フラップや補助翼(エルロン)などの動翼を取り付けます。補助翼の外側ヒンジにはマスバランスが付いていますが、大きく突出しており、引っかけて折りそうなので、元のパーツを参考に、0.8ミリ径の黄銅線にハンダを盛って、それらくし作り替えました。

■主翼の取付け
主翼は支柱で支えられますが、後の作業を考慮して、先に主翼だけを胴体に接着(接着剤は初期接着力の高い接着剤)しておきした。
主翼接着時の保持については、このキットでは、主翼取付けのカンザシ部に接着時の保持の工夫がなされていないため、いくら「初期接着力が高い」接着剤を使っても、翼の自重でだれてしまいます。適当な方法が見つからないので、多少正確性に疑問がありますが、機体を逆さまにして、翼端の垂れ具合を粘土で調節し、接着剤の硬化まで放置しました。硬化後、主翼と胴体の結合部の内側から、プラ板とエポキシパテを使って補強しておきました。なお、飛行中の雰囲気を強調しようと上反角を多めに付けたことから、支柱の長さと合わなくなったので、主脚寄りを切断し、0.6ミリ黄銅線を2本使って延長(約2ミリ、間をエポキシパテで埋めて整形)しました。

■コードの結線
左右モーターからのリード線をスタンドへのコードと結線します。2極の線をそれぞれ、右・左・スタンドへのコードを一体化(並列接続)し、熱収縮チューブでカバーしています。
コードの結線の仕方例: 各コードの結線側の被覆を5ミリほど剥きとります。三本のコードを捩じって一体化し、その部分をペースト缶にちょこっと突き刺してペーストを付け、コテ先にハンダを少量とり、接合部分に軽く当てます。ハンダはすっとコードのほうに吸い込まれます。念のため、反対側にも軽くコテを当てておきます。ペーストを使わない場合は、ハンダ(ヤニ入り)を結合部分にもっていき、コテを軽く当ててハンダをコード側に吸い込ませます。ハンダ付けは一瞬の作業で、ながながとコテを当て続けてもきちんと付いてはくれません。失敗したら思い切ってその部分のコードは切除し、気を取り直して、最初からもう一度やってみて下さい。

■下地の完成
風防にマスキングをして所定の位置に取り付け、胴体上面パーツをはめ込むようにして接着します。胴体や主翼の接合部分をエポキシパテ、溶きパテ、サンドペーパーなどで整形して、グンゼの下地用「白」スプレーを3回ほど吹き付けました。

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完成したショート・スカイバン
ギリシアのオリンピック航空の塗装