■工作室(製作32)■  (2)主翼の工作

 
■主脚を引込み状態にする
このキットの主脚部分は、とてもリアルにモールドされていますが、引込み状態は考慮されていないので、脚カバーと脚収納部の寸法が合わないことなどがあり、少し加工が必要です。
脚収納部の主翼リブのモールドは、脚カバーをはめ込むときに邪魔なので、切除しておきます。脚柱部と車輪部カバーは、収納部より少し大きいので、現物合わせで削って調整する必要があります。各カバーの前縁部には、主翼との微妙なカーブの連続性があるので、ここでは後縁側を削って調整しました

●翼端灯の工作●
このムスタングは、翼端に厚みがあるので、1.5ミリ径の光ファイバーを使い、LEDは、前回の零戦同様、3ミリ径(各色バラバラに購入。諸元は不明)のものを使いました。単3電池2本を直列(3V)で、10〜100Ωまで8段階に負荷抵抗を変えた実験では、赤・緑・黄色ともほぼ同じ結果となり、51Ωのときの電流が約12mA強で、明るさがちょうど良い具合でした。それ以下では、電流の増加に見合うほどの明るさは得られず、またそれ以上では、電流の減少に従って明るさも減るので、12mAぐらいが、このLEDの輝度のピークに近いのではないかと思われます。
■LEDと光ファイバーの結合
LEDと光ファイバーの結合は、LEDの頭頂部をヤスリで平たくして、中央に1.5ミリのドリルで穿孔(発光部から1ミリぐらい手前までの深さ)し、根元付近に内径1.5ミリ(外径は2.1ミリ)のアルミパイプ
(熱収縮チューブで固定するときの熱から光ファイバーを保護するためのもの)を被せた光ファイバーを挿入して、熱収縮チュープで固定します。
この頭に穴をあけるほうが、前回のLEDの頭を削りこんで、光ファイバーを取り付ける方法より、取付け工作は楽で、光も明るく伝送されるようです。

■発光ユニットの主翼への取付け
クリアパーツの翼端灯取付け部から内側に向かって丸い棒ヤスリで光ファイバー用の溝を切っておきます。翼端部は薄いので、光ファイバーの太さとぴったりになるように、主翼上下を合わせて確認しながらヤスリで削ります。

 
翼端には、クリアパーツの翼端灯部品が付くので、光ファイバーは翼端から翼端灯部品の分だけ少し内側に引っ込めて取り付けます。固定はエポキシパテを用いました。かつて、この固定に瞬間接着剤や合成ゴム系接着剤を用いていましたが、ときに接着箇所で、光ファイバーにヒビが入ったり断線することがありました。何か化学的な作用によるものではないかと思われますが、エポキシパテでは問題なさそうです。

■主翼の完成
主翼上面部品を接着し、前・後縁の接合部を整形してほぼ主翼の完成となります。

■スタンド・アームの取付け
中央部に穴をあけ、合成ゴム系接着剤でスタンド・アームを固定します。