■工作室(基本工作)■  (1)パーツの切取り 

プラスチックモデルの製作は、パーツをランナーから切り離すことから始まりますが、
切取られかた如何によって、後の作業の手間が左右されます。

■ランナーからの切り離し(1)
小さなタッパーボックスなどを用意して、エンジン部、脚部など、部分ごとにランナーを分解し、小分けして保管しておくと作業がやり易くなります。更に、パーツの紛失を防ぐため、特に小さいパーツは、組立ての流れに従って、当面使用するものだけをランナーから切り離すようにしたほうが良いでしょう。
ランナーからの切り離し箇所は出来る限りランナー寄りに行い、バーツ単体となってから、カッターやナイフで余分な部分を切除し、ヤスリなどで切り口を仕上げます。

パーツの切り離しにはニッパーが便利ですが、なるべく刃の薄い、よく切れるものを用意します。ニッパーは一見丈夫そうですが、意外にデリケートですから、切れ味を保つため、金属はもちろん、なるべくランナーの太い部分の切断などにも用いないようにするぐらいの配慮が必要です。

■ランナーからの切り離し(2)
ランナーに付いている部分(プラスチックの流入口)が複数箇所ある場合は、
必ずパーツを支えてニッパーを使います。とくに、主翼や胴体などは比較的重量があるため、支えずに景気よくパッチンパッチンやっていくと、最後のほうで、ちぎれて、ランナーに付いている部分が欠けるなど、パーツにダメージをあたえることがあり、あとの処理が面倒です。また、小さいパーツは、切った瞬間、どこかに飛んで行ってしまうことがあるので、片手でおさえて切ったほうが安心です。

切り離しは、切り口をきれいにするため、写真のようにニッパーの刃側がパーツに面するようにしておこないます。

■切り口やバリなどの除去(1)
ランナーから切り離したパーツから、切り離し箇所の切り口やバリをカッターで切除します
切り離し箇所は、一回でばっさりやろうとせず、軽い力ですむ範囲で、少しずつ切り取っていきます。バリは、刃を立てて、こちらも少しずつこそげるように除去していきます。
カッターを使うときは、カッターを持つ方の手の
薬指を使って、カッターの動きを制御すると、事故が少なくなります。


■切り口やバリなどの除去(2)
とくに小さいパーツの切り口やバリ取りの場合は、
刃の流れを親指の爪で止められるようにパーツを保持して切断します。このときも、カッターを持つ方の手の薬指を使って、動きを制御します。
主翼や胴体など、左右、上下部品を貼り合わせて一つのパートとするものは、切り口やバリなどは、接合面の調整だけにしておき、一体化してから整形するようにします。

●カッターは、よく切れるほうが無駄な力を出さずにすみ、事故が少ないものですが、ぎゃくにちょっと触れただけでも傷つけてしまうことがあります。くれぐれもケガをしないように十分注意しましょう。