■工作室(製作3)■  (2)エンジン部の工作

■エンジン部分の構造
今回の「震電」は、スピナー先端部、プロペラプレード、スピナー基部、カウリングとファンが一体のエンジン部から成り、スピナー基部の表裏には、それぞれプロペラ用の軸とエンジン部に差し込む軸が設けられており、このスピナー基部を中心にしてプロペラ/スピナーとエンジン部を接着して一体化するようになています(従ってプロペラは固定式)。通常のプロペラ取付け方法に比べると、モーターを搭載してプロペラを廻すことが難しい構造です。

■プロペラ軸カーラーの取付け
プロペラの軸穴径は2ミリ強ありますが、使用するモーター軸径(0.8ミリ)との径差を少なくするため、1.4ミリΦのパイプをプロペラ軸に使いたいので、先にプロペラ軸を差し込むためのカーラーを埋め込みます。プロペラの軸穴径が2ミリ強なので、2.1ミリ径(内径1.5ミリ)のアルミパイプを用いました。プロペラ回転面と軸受けの直角を正確に出して、接着剤でしっかりと固定します。

■プロペラスピナー基部の工作
スピナー基部のエンジン側軸を切り落とし、最終的に2.5ミリ径の穴をあけます。
この穴は、プロペラ軸の径と同じで良いのですが、円盤の面積が大きく、ぴたりセンターにあけることが困難なので、センター調節用のアソビを設けて大きな径としたものです。

  
■プロペラとスピナーの一体化
塗装の指定では、プロペラとスピナーが同じ色なので、先にプロペラ/スピナーを一体化してしまうことにしました。
プロペラとスピナー基部の一体化のガイドとなる、スピナー基部のプロペラ軸を使わないため、プロペラとスピナー基部は、目測でセンター合わせをして接着する必要があります。プロペラ回転時にスピナーがブレないよう、念入りにセンターを合わせます。接着剤の硬化を待って、スピナー先端を接着します。

■プロペラ軸の取付け
先に取り付けたカーラーをできるだけプロペラ側寄りに切断し、プロペラ軸(1.4ミリ径Φのアルミパイプ)を接着します。カーラーから約4ミリほど出る位が良いと思います。
工作の順序としては、前項のプロペラとスピナーの一体化の前にこの作業を行っておくほうがベターでした。
■モーターの回転テスト
モーターにプロペラを取付け、回転テストを行います。「震電」はプッシャーなので、風圧がスピナー先端側(写真の向かって左側)にあるように極性を決定し、赤、黒のリード線のどちら側に(+)(−)つないだかを覚えておきます。

■モーター取付け部の構造
カウリング・ファン一体の部品の裏側に、モータ取付け用のパイプを取り付けて、モーターマウントとします。ストックのがらくた入れにあった、太めのストローが6ミリΦモーターにぴったりだったので、これを使用することにしまた。
ダミーモータは、軸付根に、センターを出しやすいように、前記部品のプロペラ軸孔とほぼ同じ太さとなるように、熱収縮チューブを被せて太さを調節しました。最終的にモーターマウントは右端写真のように固定されますが、接着は、センターを正しく出すため、カウリング・ファン一体部品を機体へ取り付けてから行います。

■機体のエンジン取付け部の工作
カウリング・ファン一体部品を所定の位置にあてて、プロペラ軸穴をガイドに、機体側のモーター取付け部のセンターを出します。ドリルやリーマーを使用して、穴を拡大します。リーマーは作業効率は良いのですが、薄いプラスチック相手では、切れすぎて、センターがうまくとれなかったので、半月ヤスリで調節しました。モーター取付けパイプの太さよりひと周り大きめに開口して、後のプロペラ軸のセンター調節がやりやすいようにします