■工作室(製作43)■  (3)完成まで

■主脚収納部の工作
主脚収納部は左右の扉が「かまぼこ型」に一体成型されていて、ギアダウン状態では左右を分割します。従ってギアアップ状態では、未加工でOKとなります。

■前脚収納部の工作
こちらも扉はギアアップの状態でモールドされているので、嵌め込み部に合わせて多少調整するだけです。裏側から工作時の落ち込み防止のプラ板を貼り付けておきました。

■破損し易い部品の補強と金属への交換
主翼下面中央部のLLL/TV、ECMポッド(名称は説明書による)のパイロン部の取付け補強と、胴体上下面のところどころに設けられているアンテナ状の突起を黄銅線に交換しました。
この位置のパイロン群は比較的触れられにくい場所でもあるので、補強の必要はなさそうですが、念のため、アクセサリの付いた外側の2枚のバイロンに0.8ミリ黄銅線を埋込み、機体側をL字形に曲げて、主翼内面からエポキシ接着剤で固めておきました。内側の2枚は、丈も低いし補強した外側のパイロンにガードされるので、補強は無しです。
 
胴体上下面の突起は、この位の出っ張りなら破損の心配もなさそうですが、左右胴体を接合面の整形時にじゃまになるで、この際ということで切除し、金属に交換することにしました。このパーツは、0.8ミリの黄銅線を端を叩いて平らにしたもので、瞬間接着剤で固定します。
  
突起のある部分の内側に補強用のプラ板を貼付け、左右胴体を結合後、突起の切除ごとにその部分に0.8ミリの穴を開けていき、左右胴体の接合面を整形します(突起を生かして整形するよりだいぶ楽です)。

■舷窓の取付け
胴体側面の窓は、窓パーツの外面側にマスキングゾルでマスクしてから嵌め込みました。マスキングゾルは窓の中央部に1滴たらし、爪楊枝などの先端の尖ったもので窓の形状に合わせて広げるようにして塗布します。乾燥を待ってまた塗布することを4−5回繰り返すと、厚みが出てあとで剥がすときに楽になります。窓部品の厚みが足りず、胴体表面と同一面にならないので、窓取付け部の内側を削る必要がありました。
単に凹みで表現された小窓は、1.5ミリのドリルで小孔を開けて、透明度の高いエポキシ接着剤を充填してみました。肉眼では判りませんでしたが、拡大してみると攪拌時の気泡が見られます。

■コクピットの取付け
透明な風防ですが、旅客機タイプの正面・左右一文字の小さなものなので、コクピット内部は、風防を取り付けるとほとんど見えなくなります。塗装はシートのオレンジイエローだけで、あとは省略しても外観的には影響はなさそうです。パイロット人形も同様に省略しました。

 
■下地の完成
胴体の接合面を整形して主翼と結合し、主翼と胴体の接合面を同様に整形して、点滅灯と翼端灯をマスキングゾルでマスクし、ベースホワイトを塗布しました。そこそこに整形したと思っていても、ベースホワイトで結構あらが浮かび上がり、再度整形処理をしなければなりませんでした。

機体全面の塗装とデカールにある簡単なラインで構成される分は塗装としました。あとはデカールを貼って、クリアをかけて完成となります。デカールは、日の丸と機体番号など必須のものと、ある程度目立つものだけにして、「RESCUE」の矢印などはうるさいので省略することにします。

  
完成した「P-3C」