■工作室(製作52)■  (2)完成まで

■主翼取付け部の開口
胴体の、主翼を取り付ける箇所が閉鎖されているので、配線とスタンド・アーム固定部のスペースを得るため、翼にかかる部分を切除します。切断箇所の両脇をエッチングソーなど切り進み、突き当たりは、乱暴ですがくわえ切りを使って少しずつ圧力をかけて切断しました。

■水平尾翼の取付け
水平尾翼は、左右胴体の結合前に仮組みして、垂直尾翼などを目安に水平を確認しつつ取り付けておきます。
「フライト・ポジション」モデルでは、製作過程でも意外な力が加わることがあり、突出している部分は破損防止に、金属に交換するか補強するなど、出来る限り強度を高めておく必要があります。この水平尾翼も、片持ち式で、胴体との結合部の面積が小さく折れやすいので、内側から金属線などで補強しておくと安心です。

■胴体の組立て
モーターに電源へのコードを接続し、コクピット部品を取り付けて、左右の胴体を一体化します。コクピット内部塗装は、キット指定では素材のプラスチックの色と同じなので、省略。パイロット人形は、キット付属のものは今後の複製のマスターに使おうととっておき、先にいっぱい作ったレジン複製品を使いました。

■主脚カバーの取付け
脚引込み状態は想定外のキットですが、扉左右が一体化されているため、このままそっくり嵌め込みます。主翼側の開口部が扉の寸法より少し大きいので、開口部の裏側にプラ板で支えを設けました。

■スタンド・アームの取付け
アームの取付け部は、モデル本体(機体)を支えているところで一番荷重がかります。取付け片の固定は、耐衝撃性に優れた合成ゴム系接着剤をお奨めしているところですが、今回トチ狂ったというか魔がさしたというか、瞬間接着剤でやってしまい、案の定、最後に「パキッ」ときてしまいました。塗装前だったので少しは救われましたが……。

完成したT-34Aメンター

製作後記: 箱絵で、排気管が印象的だったので、アルミパイプに交換しました。誇張して少し太いもの(2.1ミリ径)を使ったところ、ターボエンジンのもののようになってしまいました。 古いキットで、デカールがいささか心配でしたが、やや台紙が黄ばんで、台紙から剥がれにくくなっていた点を除いて、正常に使用することが出来ました。デカール本体は、厚からず薄からずで、とても扱い易い良質なものでした。思い出してみれば、かつては、デカールに手こずったという記憶がなかったような……。