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■フライト・ポジション化工作■ (1)プロペラジョイント−1 |
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フライト・ポジション モデルのメインテーマは、「飛行状態」ですから、
プロペラ機なら、プロペラが廻ることが必須の条件となります。
そのプロペラを廻すための、モーターとプロペラをつなぐジョイントは
FPモデルのとても重要なパーツです。
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●プロペラジョイントに求められること● |
ディスプレイの模型なので、プロペラには推力や回転数などの条件はなにもなく、
単に廻っていることだけが求められるにすぎません。
したがって、モーターの回転力をダイレクトにプロペラへ伝えればよいということになります。
唯一求められるのは、プロペラが偏心せずにスムーズに廻ることです。
これには、モーター軸の中心と、プロペラの回転中心が一致している必要があります。
プロペラジョイントは、モーターの回転軸と、
プロペラの回転中心を正確に結合できるものでなければならないことになります。
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●キットによるプロペラの取付け方の相違● |
プラスチックモデルによって、機体への取付け方が異なり、
また同じ取付け方でも、軸や軸受穴の寸法が異なりますから、
それぞれのキットに合わせたプロペラの取り付け方法が必要です。
プロペラの取付け方を大別すると、次の2種類になります。
プロペラ側に軸が付いているもの(下右)、エンジン(機体)側から軸が出るもの(下左)
写真は、空冷星型エンジンの例ですが、液冷の場合も基本的には同じです。
(この例では、どちらも固定式で、プロペラは空転しません。)
プロペラから軸が出ているか否かの違いより、その工作方法が多少異なります。
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ハセガワ 1/72 F6F ヘルキャット(左) ・ F4F ワイルドキャット(右)
下写真は、ACADEMY 1/72 コルセアで、エンジン側から軸が出ますが、固定式でない例です。
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■軸付きプロペラ対応のジョイント■
モーター軸とプロペラ軸を受け入れるパイプ状のジョイントとなります。
ほとんどの場合、モータ軸とプロペラ軸の太さは一致しないので、
モーター軸側とプロペラ軸側の内径が異なる、2段のものが必要です。
そしてこれを、いかに正確にセンターを通し、かつ容易に製作できる構造とするかが課題です。
当方で試したものを紹介しますので参考にして下さい。
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●ドリルによる穿孔●
「プロクソン」のXYテーブル付きボール盤があるので、アルミ棒などの柔らかいものなら、と思ったのですが、センターをとるのが至難の技で、十数個やってみてうまくいかないのでくじけてしまいました。 |
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●パイプの組み合わせによるもの● |
ホームセンターなどで売っている、各サイズのアルミや真鍮パイプのそれぞれの内径に近いものを、ドリル針(ドリル針は、0.1ミリステップぐらいで市販されています)で調節しながら組合せ、目的の内径にしました。たとえば、モーター軸が0.7ミリΦプロペラ軸が1.5ミリΦなら、「外径1.0/内径0.6」「外径1.4/内径1.0」「外径2.1/内径1.5」の3種類のサイズのアルミパイプを使い、ドリル針で調節しながら組み立てます。プロペラ軸のくわえ代は3ミリほどあればよく、モーター軸のほうはモーター軸長に対応させます。外径1.4と内径1.5の組合せでは、約0.1ミリのギャップがあり、また、ドリル針での内径の調整時、注意深く作業を進めないと、うまくセンターがとれないことがほとんどでした。若干プロペラを回転させたときブレが出ますが、まあ使えます。(工作は、アルミパイプが柔らかくてやりやすいようです。) この後に紹介する熱収縮パイプによるものを開発するまでは全てこの方法をとっていました。
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市販アルミパイプの寸法(外径/内径):1.0/0.6、1.2/0.8、1.4/1.0、2.1/1.5、2.6/2.0
東急ハンズ・池袋店にあったもの(平14.07) |
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寸法に切断した各内径のアルミパイプ。モーター側は4ミリ長として完成後3ミリに切断。プロペラ側は機体に合わせて長さを調節します。(左)
切断した各径の両端のバリをヤスリでけずりとります。
「1.0/0.6」を「1.4/1.0」に、「1.4/1.0」を「2.1/1.5」に挿入してみて、ひっかかるようなら、「1.4/1.0」の内側は、1.0Φ、「2.1/1.5」の内側は1.5Φのドリルで軽くさらい、シンナーなどで脱脂した後、エポキシ接着剤を塗り、一本のパイプにします。このとき、プロペラ軸が入る側に接着剤がはみ出さないよう接着剤の塗り方に注意します。
接着剤の硬化後、ピンパイスでくわえて、モーター軸径と等しい径のドリル径で中心をさらい、モーターおよびプロペラ軸がスムーズに挿入できれば完成です。
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ジョイント完成後、エポキシ接着剤か瞬間接着剤で、モーター軸に固定します。
接着剤はごく少量使用し、モーター軸受部に付着しないように注意して作業します。
プロペラ側は、機体に合わせて長さを調節し、塗装後にゴム系接着剤でプロペラを固定します。 |
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