■工作室(製作56)■  (2)エンジン部の工作

■モーターマウントの取り付け
キットのナセルの構造は、一般的な左右分割式なので、今回は、簡単な方法の、モーターをナセル部品の片側への取付けとしました。ナセル部品の内部はがらんどうなので、まず、位置確定のための仕切りをプラ板で設けます。
仕切り板は、ダミーモーターを使って、側面的にほぼセンターが出るように設けました。その後、仕切り板内側の底部にエポキシパテを敷き、ストローのマウントをセットして、エポキシパテの量の加減で、今度は、平面的にほぼセンターを出しておきます。
左右のナセル部品を仮組して、正しくマウントのセンターを出してエポキシパテの硬化を待ちます。
このような場合、モーターを直接エポキシパテで固定した方が手っとり早いのですが、この段階ではまだ胴体部も出来ていないため、モーターの固定は尚早な感じがしたので、ストローのマウントを設け、ワンクッション置いてみました。
ストローの材料はポリプロピレン(PP材)で、エポキシパテでは接着できないので、いったん外して、合成ゴム系接着で接着しなおし、スクラップのプラ板で少し取付け補強を施しました。これでモーター取り付けの準備完了というところです。なお、ストローの内径はモーターの径より若干小さいため、側面にスリットを入れてモーター径に合わせています。

■モーターの取り付け
エンジンナセルの奥行きがあるため、左右のナセル部品を接合後、コードの結線時にモーターのリード線がとれてしまうと(意外にひねくりまわすのでこの可能性が大きいものです。)、後のハンダ付けが難しそうなので、2Pコネクターを介してモーターと電源からのコードを結線することにしました。
モーターのリード線を適当な長さに切って、コネクターをハンダ付けします。プロペラ・ジョイントも所定の長さ(プロペラ側3ミリ、モーター側はモーター軸長−1ミリ)に調節して、モーターに取り付けておきます。
モーターをマウントに挿入し、ジョイントの先端がナセル先端よりやや突出する位置にし調節します。マウントは比較的しっかりモーターをくわえているので、モーター尾部に設けたストッパーだけでも良さそうですが、強固に取り付けたい時は、モーターのボディーに少量のゴム系接着剤を塗布して、乾かないうちに前記取付け位置の調節を行います。

■プロペラ軸の取り付け
このキットのプロペラの取り付けは、プロペラ軸を軸受リングにストッパー止めて、その軸受リングをナセル前面の穴に接着する、というもので、空転タイプです。ナセル前面を軸受としていないため、完成後にでもプロペラを取り付けられる利点があります。この軸受用の穴は、ジョイントの外径に対して適度な大きさなので、このまま、穴の拡大なしでOKです。
キットのプロペラ軸径は約1.9ミリですが、大きなスピナーも付いていることでもあるし、このまま活かしても良さそうでしたが、同サイズのジョイントの製作が億劫だったので、汎用の1.2ミリ径のアルミパイプに交換しました。
まず、元の軸の切り取りです。エッチングソーで直角に切断するのがベストですが、ニッパーを使う場合は、切り口をきれいにするため、刃の外面をプロペラ側に向けて行います。このプロペラにはスピナー側に蟻地獄状のヒケがあり、これがほぼセンターにあったので、ここを基準に穿孔してみましたが、やはり多少ズレが出てしまいました。やはりカットした軸側から開ける方が良さそうです。0.5〜1. 2ミリと4ステップ位で所定の軸穴を開けました。
前述のように軸穴の開口に失敗し、センター調整で少し大きめの穴になり、軸が緩くなったので、スピナー側にエポキシパテを盛ってセンターを出して、軸側には瞬間接着剤を流して固定しました。

■プロペラの完成
プロペラ軸の長さを調節して、スピナーと一体化します。このキットでは、スピナー側にプロペラとの接着面が設けられているので、パテを使わなくても、接着剤のはみ出しの心配をすることがなく直接プロペラとスピナーを接着することができました。